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皆さんはドローンという言葉を何度も聞いていることと思います。もし、ドローンは知らなくても、テレビ番組などでドローンから撮影している上空からの映像はご覧になっていることでしょう。

ドローンという言葉は、一般に皆さんが知っているようなマルチコプターを持つ飛行体では無く、軍の用語として使われてきました。そして、ドローンを含めて無人航空機として、開発、発展してきたのです。

本記事では、無人航空機(ドローン)がなぜ開発されてきたのか、その経緯を紹介します。

無人航空機の開発経緯

軍事用無人航空機

世界初の無人航空機は古く、ライト兄弟の初飛行から14年後の1917年にジャイロスコープで制御されたCurtiss-Sperry Aerial Torpedoが初飛行しています[i]

しかし、ジャイロスコープの姿勢維持による制御が困難であり、米海軍による実用化にはいたりませんでした。しかし、軍事利用においては、

  • Dull(退屈:長時間監視任務等)
  • Dirty(汚い:核生物化学環境下任務等)
  • Dangerous(危険:航空劣勢空域における任務等)

な(合わせて3Dと呼ばれる)任務への要求が高く、引き続き無人航空機の開発が継続されてきました。

その後、航法技術や衛星を含めた通信技術の発展により、無人航空機は大きく飛躍し、今では完全に自律した飛行が可能となっています。

また、光学センサやレーダーなどの発達により、偵察任務のみならず、攻撃任務をこなすまで発展してきています。

非軍事用無人航空機

商用の無人航空機は、ホビー用として使用している、いわゆるラジコンから発展してきました。日本では、ヤマハ発動機製の小型無人ヘリコプタが農薬散布で活躍しています。

現在、一般にドローンと言われるマルチコプター型の無人航空機は、実は日本が1991年に4個の電動モータを使用したマルチコプターを有するGYORSOUSERと名づけられた手のひらサイズのおもちゃが発売されました。[ii]

その後、現在のドローンの基礎を築いたと言っても過言ではない4個の電動モータを使用したマルチコプター型のドローンが、フランスのパロット社が発表したARドローンです。

このドローンには、姿勢制御用のジャイロセンサーを搭載して簡単な自律性を備えており、スマートフォンから操縦できるとともに、ビデオカメラを搭載しておりWi-Fi経由でスマートフォン上で確認することができるものでした[iii]

これを契機に、さまざまなマルチコプター型のドローンと言われる製品が多く発売されるようになり、物流や監視などに適用されようとしています。

おわりに

無人航空機(ドローン)の歴史を見てきましたが、今後は軍用、商用を問わず、さらに大きく発展し、活躍の場を広げることでしょう。

参考文献

[ⅰ] 久保大輔、「無人航空機システム(ドローン)の歴史と技術発展」、計測と制御 第56巻 第1号、2017年1月号
[ⅱ] 野波健蔵 他、「飛躍するドローン」、エヌ・ティー・エス 2016年
[ⅲ] 小林啓倫、「ドローン・ビジネスの衝撃」、朝日新聞出版 2015年